研削作業に関する法令
労働安全衛生法(抄)(昭和四七年六月八日法律五七号)
第一章 総則
(目的)
第一条 この法律は、労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)と相まって、労働災害の防止のための危害防止基準の確立、責任体制の明確化及び自主的活動の促進の措置を講ずる等その防止に関する総合的計画的な対策を推進することにより職場における労働者の安全と健康を確保するとともに、快適な職場環境の形成を促進することを目的とする。
(事業者等の責務)
第三条 事業者は、単にこの法律で定める労働災害の防止のための最低基準を守るだけでなく、快適な職場環境の実現と労働条件の改善を通じて職場における労働者の安全と健康を確保するようにしなければならない。また、事業者は、国が実施する労働災害の防止に関する施策に協力するようにしなければならない。
2~3(略)
第四条 労働者は、労働災害を防止するため必要な事項を守るほか、事業者その他の関係者が実施する労働災害の防止に関する措置に協力するように努めなければならない。
第五章 機械等並びに危険物及び有害物に関する規制
(譲渡等の制限等)
第四十二条 特定機械等以外の機械等で、別表第二に掲げるものその他危険若しくは有害な作業を必要とするもの、危険な場所において使用するもの又は危険若しくは健康障害を防止するため使用するもののうち、政令で定めるものは、厚生労働大臣が定める規格又は安全装置を具備しなければ、譲渡し、貸与し、又は設置してはならない。
別表第二(第四十二条関係)
一、ゴム、ゴム化合物又は合成樹脂を練るロール機及びその急停止装置
二、第二種圧力容器(第一種圧力容器以外の圧力容器であって政令で定めるものをいう。次表において同じ。)
三、小型ボイラー
四、小型圧力容器(第一種圧力容器のうち政令で定めるものをいう。次表において同じ。)
五、プレス機械又はシャーの安全装置
六、防爆構造電気機械器具
七、クレーン又は移動式クレーンの過負荷防止装置
八、防じんマスク
九、防毒マスク
十、木材加工用丸のこ盤及びその反発予防装置又は歯の接触予防装置
十一、動力により駆動されるプレス機械
十二、交流アーク溶接機用自動電撃防止装置
十三、絶縁用保護具
十四、絶縁用防具
十五、保護帽
第四十三条 動力により駆動される機械等で、作動部分上の突起物又は動力伝導部分若しくは調速部分に厚生労働省令で定める防護のための措置が施されていないものは、譲渡し、貸与し、又は譲渡若しくは貸与の目的で展示してはならない。
第六章 労働者の就業に当たっての措置
(安全衛生教育)
第五十九条 事業者は、労働者を雇い入れたときは、当該労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、その従事する業務に関する安全又は衛生のための教育を行なわなければならない。
労働安全衛生法施行令(抄)(昭和四十七年八月十九日政令第三百十八号)
(厚生労働大臣が定める規格又は安全装置を具備すべき機械等)
第十三条 1 ~ 2 (略)
3、法第四十二条の政令で定める機械等は、次に掲げる機械等(本邦の地域内で使用されないことが明らかな場合を除く。)とする。
一、(略)
二、研削盤、研削砥石及び研削砥石の覆い
三~三十四(略)
労働安全衛生規則(抄)(昭和四十七年九月三十日労働省令第三十二号)
第一編 通則
第三章 機械等並びに危険物及び有害物に関する規制
第一節 機械等に関する規制
(作動部分上の突起物等の防護措置)
第二十五条 法第四十三条の厚生労働省令で定める防護のための措置は、次のとおりとする。
一、作動部分上の突起物については、埋頭型とし、又は覆いを設けること。
二、動力伝導部分又は調速部分については、覆い又は囲いを設けること。
(規格に適合した機械等の使用)
第二十七条 事業者は、法別表第二に掲げる機械等及び令第十三条第三項各号に掲げる機械等については、法第四十二条の厚生労働大臣が定める規格又は安全装置を具備したものでなければ、使用してはならない。
(安全装置等の有効保持)
第二十八条 事業者は、法及びこれに基づく命令により設けた安全装置、覆い、囲い等(以下「安全装置等」という。)が有効な状態で使用されるようそれらの点検及び整備を行なわなければならない。
第二十九条 労働者は、安全装置等について、次の事項を守らなければならない。
一、安全装置等を取りはずし、又はその機能を失わせないこと。
二 、臨時に安全装置等を取りはずし、又はその機能を失わせる必要があるときは、あらかじめ、事業者の許可を受けること。
三、前号の許可を受けて安全装置等を取りはずし、又はその機能を失わせたときは、その必要がなくなった後、直ちにこれを原状に復しておくこと。
四、安全装置等が取りはずされ、又はその機能を失ったことを発見したときは、すみやかに、その旨を事業者に申し出ること。
2、事業者は、労働者から前項第四号の規定による申出があったときは、すみやかに、適当な措置を講じなければならない。
第四章 安全衛生教育
(特別教育を必要とする業務)
第三十六条 法第五十九条第三項の厚生労働省令で定める危険又は有害な業務は、次のとおりとする。
一、研削砥石の取替え又は取替え時の試運転の業務
二~三十七 (略)
(特別教育の記録の保存)
第三十八条 事業者は、特別教育を行なったときは、当該特別教育の受講者、科目等の記録を作成して、これを三年間保存しておかなければならない。
第九章 監督等
(事故報告)
第九十六条 事業者は、次の場合は、遅滞なく、様式第二十二号(事故報告書)による報告書を所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。
一、事業場又はその附属建設物内で、次の事故が発生したとき
イ (略)
ロ 遠心機械、研削砥石その他高速回転体の破裂の事故
ハ~ニ (略)
二~十 (略)
第ニ編 安全基準
第一章 機械による危険の防止
第一節 一般基準
(原動機、回転軸等による危険の防止)
第百一条 事業者は、機械の原動機、回転軸、歯車、プーリー、ベルト等の労働者に危険を及ぼすおそれのある部分には、覆い、囲い、スリーブ、踏切橋等を設けなければならない。
2、事業者は、回転軸、歯車、プーリー、フライホイール等に附属する止め具については、埋頭型のものを使用し、又は覆いを設けなければならない。
3、事業者は、ベルトの継目には、突出した止め具を使用してはならない。
4~5(略)
(加工物等の飛来による危険の防止)
第百五条 事業者は、加工物等が切断し、又は欠損して飛来することにより労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、当該加工物等を飛散させる機械に覆い又は囲いを設けなければならない。ただし、覆い又は囲いを設けることが作業の性質上困難な場合において、労働者に保護具を使用させたときは、この限りでない。
2 、労働者は、前項ただし書の場合において、保護具の使用を命じられたときは、これを使用しなければならない。
(切削屑の飛来等による危険の防止)
第百六条 事業者は、切削屑が飛来すること等により労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、当該切削屑を生ずる機械に覆い又は囲いを設けなければならない。ただし、覆い又は囲いを設けることが作業の性質上困難な場合において、労働者に保護具を使用させたときは、この限りでない。
2 、労働者は、前項ただし書の場合において、保護具の使用を命じられたときは、これを使用しなければならない。
(作業帽等の着用)
第百十条 事業者は、動力により駆動される機械に作業中の労働者の頭髪又は被服が巻き込まれるおそれのあるときは、当該労働者に適当な作業帽又は作業服を着用させなければならない。
2 労働者は、前項の作業帽又は作業服の着用を命じられたときは、これらを着用しなければならない。
(手袋の使用禁止)
第百十一条 事業者は、ボール盤、面取り盤等の回転する刃物に作業中の労働者の手が巻き込まれるおそれのあるときは、当該労働者に手袋を使用させてはならない。
2、労働者は、前項の場合において、手袋の使用を禁止されたときは、これを使用してはならない。
第二節 工作機械
(研削砥石の覆い)
第百十七条 事業者は、回転中の研削砥石が労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、覆いを設けなければならない。ただし、直径が五十ミリメートル未満の研削砥石については、この限りでない。
(研削砥石の試運転)
第百十八条 事業者は、研削砥石については、その日の作業を開始する前には一分間以上、研削砥石を取り替えたときには三分間以上試運転をしなければならない。
(研削砥石の最高使用周速度をこえる使用の禁止)
第百十九条 事業者は、研削砥石については、その最高使用周速度をこえて使用してはならない。
(研削砥石の側面使用の禁止)
第百二十条 事業者は、側面を使用することを目的とする研削砥石以外の研削砥石の側面を使用してはならない。
第四章 爆発、火災等の防止
第四節 火気等の管理
(通風等の不十分な場所での溶接等)
第二百八十六条 事業者は、通風又は換気が不十分な場所において、溶接、溶断、金属の加熱その他火気を使用する作業又は研削砥石による乾式研ま、たがねによるはつりその他火花を発するおそれのある作業を行なうときは、酸素を通風又は換気のために使用してはならない。
2、労働者は、前項の場合には、酸素を通風又は換気のために使用してはならない。
第三編 衛生基準
第一章 有害な作業環境
(有害原因の除去)
第五百七十六条 事業者は、有害物を取り扱い、ガス、蒸気又は粉じんを発散し、有害な光線又は超音波にさらされ、騒音又は振動を発し、病原体によって汚染される等有害な作業場においては、その原因を除去するため、代替物の使用、作業の方法又は機械等の改善等必要な措置を講じなければならない。
(ガス等の発散の抑制等)
第五百七十七条 事業者は、ガス、蒸気又は粉じんを発散する屋内作業場においては、当該屋内作業場における空気中のガス、蒸気又は粉じんの含有濃度が有害な程度にならないようにするため、発散源を密閉する設備、局所排気装置又は全体換気装置を設ける等必要な措置を講じなければならない。
第二章 保護具等
(呼吸用保護具等)
第五百九十三条 事業者は、著しく暑熱又は寒冷な場所における業務、多量の高熱物体、低温物体又は有害物を取り扱う業務、有害な光線にさらされる業務、ガス、蒸気又は粉じんを発散する有害な場所における業務、病原体による汚染のおそれの著しい業務その他有害な業務においては、当該業務に従事する労働者に使用させるために、保護衣、保護眼鏡、呼吸用保護具等適切な保護具を備えなければならない。
(騒音障害防止用の保護具)
第五百九十五条 事業者は、強烈な騒音を発する場所における業務においては、当該業務に従事する労働者に使用させるために、耳栓その他の保護具を備えなければならない。
2 、事業者は、前項の業務に従事する労働者に耳栓その他の保護具の使用を命じたときは、遅滞なく、当該保護具を使用しなければならない旨を、作業中の労働者が容易に知ることができるよう、見やすい場所に掲示しなければならない。
(労働者の使用義務)
第五百九十七条 第五百九十三条から第五百九十五条までに規定する業務に従事する労働者は、事業者から当該業務に必要な保護具の使用を命じられたときは、当該保護具を使用しなければならない。
安全衛生特別教育規程(抄)(昭和四十七年九月三十日労働省告示第九十二号)
(研削砥石の取替え等の業務に係る特別教育)
第一条 労働安全衛生規則(以下「安衛則」という。)第三十六条第一号に掲げる業務のうち機械研削用砥石の取替え又は取替え時の試運転の業務に係る労働安全衛生法(昭和四十七年法律第五十七号。以下「法」という。)第五十九条第三項の特別の教育(以下「特別教育」という。)は、学科教育及び実技教育により行なうものとする。
2 、前項の学科教育は、次の表の上欄に掲げる科目に応じ、それぞれ、同表の中欄に掲げる範囲について同表の下欄に掲げる時間以上行なうものとする。
科目 | 範囲 | 時間 |
---|---|---|
機械研削用研削盤、機械研削用砥石、取付け具等に関する知識 | 機械研削用研削盤の種類及び構造並びにその取扱い方法 機械研削用砥石の種類、構成、表示及び安全度並びにその取扱い方法、取付け具 覆い 保護具 研削液 |
四時間 |
機械研削用砥石の取付け方法及び試運転の方法に関する知識 | 機械研削用研削盤と機械研削用砥石との適合確認 機械研削用砥石の外観検査 及び打音検査取付け具の締付け方法及び締付け力 バランスの取り方 試運転の方法 |
二時間 |
関係法令 | 法、労働安全衛生法施行令(省は四十七年政令第三百十八号。以下「令」という。)及び安衛則中の関係条項 | 一時間 |
3 、第一項の実技教育は、機械研削用砥石の取付け方法及び試運転の方法について、三時間以上行なうものとする。
第二条 安衛則第三十六条第一号に掲げる業務のうち自由研削用砥石の取替え又は取替え時の試運転の業務に係る特別教育は、学科教育及び実技教育により行なうものとする。
2 、前項の学科教育は、次の表の上欄に掲げる科目に応じ、それぞれ、同表の中欄に掲げる範囲について同表の下欄に掲げる時間以上行なうものとする。
科目 | 範囲 | 時間 |
---|---|---|
自由研削用研削盤、自由研削用砥石、取付け具等に関する知識 | 自由研削用研削盤の種類及び構造並びにその取扱い方法 自由研削用砥石の種類、構成、表示及び安全度並びにその取扱い方法、取付け具 覆い 保護具 |
二時間 |
自由研削用砥石の取付け方法及び試運転の方法に関する知識 | 自由研削用研削盤と自由研削用砥石との適合確認 自由研削用砥石の外観検査 及び打音検査取付け具の締付け方法及び締付け力 バランスの取り方 試運転の方法 |
一時間 |
関係法令 | 法、令及び安衛則中の関係条項 | 一時間 |
3、第一項の実技教育は、自由研削用砥石の取付け方法及び試運転の方法について、二時間以上行なうものとする。
研削盤等構造規格(抄)(昭和四十六年七月一日労働省告示第八号)
第一章 研削盤
(研削砥石)
第一条 研削盤に取り付ける研削砥石は、第七条から第十四条までに定める規格に適合したものでなければならない。
(研削砥石の取付け方法等)
第二条 研削盤に研削砥石を取り付ける場合には、第十五条から第十九条までに定める規格に適合したフランジを使用しなければならない。ただし、次の表の上欄に掲げる研削砥石の種類に応じて、同表の下欄に掲げる取付け具を使用する場合については、この限りでない。
2 、固定側フランジは、キー若しくはねじを使用する方法又は焼ばめ、圧入等の方法により砥石軸に固定されているものでなければならない。
3、砥石軸の締付けねじは、しまり勝手になるものでなければならない。
4 、平形砥石用セーフティフランジにより研削盤に研削砥石を取り付ける場合には、ゴム製のラベルを使用しなければならない。
研削砥石の種類 | 取付け具 |
---|---|
リング形砥石及びジスク形砥石 | 台板 |
ナット付きカップ形砥石、ナット付き砲弾形砥石等のナット付きの研削砥石 | ナット付き取付け具 |
セグメント砥石 | セグメント取付け具 |
軸付き砥石 | チャック |
精密内面研削盤の内研軸に取り付ける平形砥石 | ボルトその他の取付け具 |
(覆い)
第三条 研削盤(内面研削盤を除く。)は、第三章に定める規格に適合した研削砥石の覆いを備えているものでなければならない。
(ワークレスト)
第五条 卓上用研削盤又は床上用研削盤は、研削砥石の周囲との間隙を三ミリメートル以下に調整できるワークレストを備えているものでなければならない。
第二章 研削砥石等
(最高使用周速度)
第七条 研削砥石は、次条及び第九条の規定により最高使用周速度が定められているものでなければならない。
(平形砥石等の最高使用周速度)
第八条 研削砥石のうち、平形砥石、オフセット形砥石(弾性砥石を含む。第十三条を除き、以下同じ。)及び切断砥石の最高使用周速度は、当該砥石の作成に必要な結合剤により作成したモデル砥石について破壊回転試験を行なって定めたものでなければならない。
2、(略)
3 、第一項の破壊回転試験は、三以上のモデル砥石について行ない、それぞれの破壊回転周速度の値のうち最低の値を当該モデル砥石の破壊回転周速度の値とする。
4、(略)
5 、第一項の研削砥石で前項に掲げる研削砥石以外のものの最高使用周速度の値は、第三項による破壊回転周速度の値を二で除した値(普通速度で使用されるものについてその値が表9 - 2 に掲げる普通使用周速度の限度の値をこえる場合は、当該限度の値)以下でなければならない。
表9-2 砥石の普通使用周速度の限度 (単位:m/s)
研削砥石の種類 | 研削砥石の 普通使用周速度の限度 |
|||
---|---|---|---|---|
結合剤が 無機質のもの |
結合剤が 有機質のもの |
|||
平形 | 補強しないもの | 一般用のもの | 33 | 50 |
超重研削用のもの | ー | 63 | ||
ねじ研削用のもの及びみぞ研削用のもの | 63 | 63 | ||
クランク軸及びカム軸研削用のもの | 45 | 50 | ||
補強したもの | 直径が100mm 以下で厚さが25mm 以下のもの | ー | 80 | |
直径が100mm をこえ205mm 以下で厚さが13mm 以下のもの | ー | 72 | ||
その他の寸法のもの | ー | 50 | ||
片テーパ形、両テーパ形、片へこみ形、両へこみ形、セーフティ形、さら形及びのこ用さら形 | 33 | 50 | ||
ドビテール形 | 一般用のもの | 33 | 50 | |
ねじ研削用のもの及びみぞ研削用のもの | 63 | 63 | ||
逃付き形 | 一般用のもの | 33 | 50 | |
クランク軸及びカム軸研削用のもの | 45 | 50 | ||
リング形及びリング形のセグメント | 30 | 35 | ||
ストレートカップ形及びテーパカップ形 | 30 | 40 | ||
ディスク形及びディスク形のセグメント | 33 | 45 | ||
オフセット形(直径が230mm 以下で厚さが10mm 以下のもの) | 補強しないもの | ー | 57 | |
補強したもの | ー | 72 | ||
切断 | 補強しないもの | ー | 63 | |
補強したもの | ー | 80 |
(回転試験)
第十条 直径が百ミリメートル以上の研削砥石については、ロットごとに当該研削砥石の最高使用周速度に一・五を乗じた速度による回転試験を行なわなければならない。
2 、前項の研削砥石の製品(異常が認められた製品を除く。以下この項及び次項において同じ。)の数の十パーセントの数(五未満の場合は、五)以上の研削砥石について同項の回転試験を行なった場合において、その回転試験を行なった研削砥石の全数に異常がないときは、そのロットの製品は合格とする。
3 、第一項の研削砥石の製品の全数について同項の回転試験を行なった場合において、異常率が五パーセント以下であるときは、異常を生じた研削砥石以外の製品は合格とする。
(研削砥石の寸法等)
第十四条 研削砥石の寸法は、表9-3の上欄に掲げる研削砥石の最高使用周速度の区分に従い、同表の中欄に掲げる研削砥石の種類に応じて、同表の下欄に掲げる値でなければならない。
2 、研削砥石は、前項の表の上欄に掲げる研削砥石の最高使用周速度の区分に応じて、同表の中欄に掲げる種類のものでなければならない。
表9-3 研削盤等構造規格(第14 条)による周速度別寸法制限表 (単位:mm)
研削砥石の最高使用周速度の区分 (単位 m/s) |
研削砥石の 種類 |
寸法(単位 mm) | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
外径(D) | 厚さ(T) | 孔径(H) | へこみ径(P) | 取付け部の厚さ(E) | 取付け部の平行部の径(J又はK) | 縁厚(W) | |||
普通速度 | 全種類 | 切断砥石にあっては1,500 以下 | 0.7D以下 | 1.02Df + 4以上 | ストレートカップ形砥石およびテーパーカップ形砥石にあってはT/4以上,片へこみ形砥石,両へこみ形砥石,皿形砥石およびのこ皿形砥石にあってはT/2以上 | Df + 2R以上 | E 以下 | ||
普通速度以外の速度 | 45m/s以下 | 平形砥石,片テーパー形砥石,両テーパー形砥石,片へこみ形砥石,両へこみ形砥石,セーフティー形砥石,ドビテール形砥石及び逃付き形砥石 | 1,065 以下 | D/75 以上610 以下 | 0.6D以下 | 1.02Df + 4以上 | 2/3T 以上 | Df + 2R以上 | |
45m/sをこえ60m/s以下 | 平形砥石,片テーパー形砥石,両テーパー形砥石,片へこみ形砥石,両へこみ形砥石,セーフティー形砥石,ドビテール形砥石,逃付き形砥石およびオフセット形砥石 | 1,065 以下 | D/50 以上305 以下 | 0.5D以下 | 1.02Df + 4以上 | 2/3T 以上 | Df + 2R以上 | ||
60m/sをこえ80m/s以下 | 平形砥石,ドビテール形砥石,オフセット形砥石および切断砥石 | 切断砥石にあっては1,500以下 その他の研削砥石にあっては760以下 | D/50 以上152 以下 | 0.33D以下 | Df + 2R以上 | ||||
80m/sをこえ100m/s以下 | 平形砥石,ドビテール形砥石,オフセット形砥石および切断砥石 | 切断砥石にあっては1,500以下 その他の研削砥石にあっては760以下 | D/50 以上80 以下 | 0.2D以下 | Df + 2R以上 |
(研削砥石の寸法等)
第十四条 研削砥石の寸法は、表9-3の上欄に掲げる研削砥石の最高使用周速度の区分に従い、同表の中欄に掲げる研削砥石の種類に応じて、同表の下欄に掲げる値でなければならない。
2 、研削砥石は、前項の表の上欄に掲げる研削砥石の最高使用周速度の区分に応じて、同表の中欄に掲げる種類のものでなければならない。
(フランジの要件)
第十五条 フランジは、日本工業規格G 五五〇一-一九五六(ねずみ鋳鉄品)に定める二種の規格に適合する鋳鉄品に相当する引張強さを有する材料を使用し、かつ、変形しないものでなければならない。
2 、フランジ(第十九条第一項に規定するフランジを除く。)の直径及び接触幅は、固定側と移動側とにおいて等しい値でなければならない。
第三章 研削砥石の覆い
(研削砥石との間隙の調整)
第二十八条 卓上用研削盤又は床上用研削盤に使用される覆いは、調整片の取付けその他の方法により、研削に必要な部分における研削砥石の周囲と覆いとの間隙を十ミリメートル以下に調整できるものでなければならない。
第四章 雑則
(表示)
第二十九条 研削盤は、見やすい箇所に次の各号に掲げる事項が表示されているものでなければならない。
一、製造者名
二、製造年月
三、定格電圧
四、無負荷回転速度
五、使用できる研削砥石の直径、厚さ及び穴径
六、研削砥石の回転方向
2 、研削砥石は、製造者名、結合剤の種類及び最高使用周速度が表示されているものでなければならない。
3 、前項の規程にかかわらず、直径が七十五ミリメートル未満の研削砥石は、最小包装単位ごとに表示することができる。
4 、覆いは、使用できる研削砥石の最高使用周速度、厚さ及び直径が表示されているものでなければならない。
(適用の除外)
第三十条 この告示は、次の各号に掲げる研削砥石及び覆いには、適用しない。
一、直径が五十ミリメートル未満の研削砥石
二、前号の研削砥石に使用される覆い